建設DXサービス「SPIDERPLUS」が大成建設の基幹システム「X-grab」の連携先として採用
2023.02.24
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全国の建設現場でペーパーレス化、コミュニケーション効率の向上を見込む
スパイダープラス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:伊藤謙自、以下「スパイダープラス」 東証グロース:4192)は、自社で開発・提供する建設DXサービス「SPIDERPLUS(スパイダープラス)」が、大成建設株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:相川善郎、以下「大成建設」 東証プライム:1801)の基幹システム「X-grab(※1)」との連携先として採用されたことを発表いたします。
2023年5月より、全国130以上(*2023年2月時点の試算)の建設現場を対象にシステム連携が予定され、SPIDERPLUSを活用した施工管理業務のさらなる効率化が期待されます。
スパイダープラスは、本連携により、SPIDERPLUS導入済の建設現場における一層の生産性向上と、未導入の建設現場や協力会社におけるSPIDERPLUSの利用拡大を見込んでおります。
採用の背景
大成建設の現場では、電気、空調衛生など設備工事を行なう協力会社が常時複数社出入りしています。各社から提出される工事進捗や検査実施の報告は紙の帳票にまとめられ、1社あたりの提出ボリュームが帳票一つあたり数十ページを超えることも珍しくありません。
設備工事各社では、現場の仕事を終えた後で帳票をまとめ、印刷し、自社内での確認を経て大成建設設備担当者へ報告するため、1日あたりの報告に際して膨大な手間がかかっていました。
また、報告を受け取る大成建設設備担当者も、現場に足を運んで書類を受け取るために移動を余儀なくされ、時間を要していました。
ペーパーレス化、コミュニケーション効率の向上
〜X-grabとの連携で見込まれる効果〜
大成建設に見込まれる効果
場所や時間にとらわれることなく現場の報告を確認可能に
X-grabがSPIDERPLUSと連携することにより、現場に足を運んで協力会社から書類を受領する代わりにX-grabを利用する様々なフロントサービスからアクセスして報告の確認が可能になります。
現場状況をペーパーレス、かつ明確に把握
SPIDERPLUSを通じて図面上に紐付けられた写真やメモなどにより、現場の状況を明確に、ペーパーレスで確認することが可能になります。
大成建設では、2024年4月から予定されている働き方改革関連法の適用(※2、以下法適用)に備え、残業時間の削減を目指し、デジタル活用による生産性向上に取組んでいます。
X-grabが備えているアクセス権限の管理を通じて、データセキュリティが保護された環境のもと、DX推進による生産性の向上に期待が寄せられています。
協力会社に見込まれる効果
巡回や帳票作成の効率化
協力会社の技術者がSPIDERPLUSを活用することにより、現場写真が図面データ上に紐づき、帳票作成もボタン1つでファイルが生成されることから、写真の整理や報告書のまとめ作業に要していた手間を大幅に削減することが可能になります。
ペーパーレスでの報告
ボタン1つで出力した帳票をX-grabに共有することで、従来行なっていた書類のまとめ作業や印刷などの手間を省き、ペーパーレスで報告することが可能になります。
検査実施の効率化
検査に特化したSPIDERPLUSのオプション機能では、測定器とSPIDERPLUSがBluetoothで連携することにより、1人で数値取得が可能です。良否判定も即時にできることから、数値の転記や計算の際に起こっていた人為的ミスの削減を実現します。
大成建設建築本部 企画戦略部企画室 ICT業務改革推進担当 チームリーダー 田辺要平様コメント
「多くの設備工事で利用されているSPIDERPLUSとX-grabの連携を実現させることで、電気、空調衛生で利用されている工事中の計測機器などのエッジデバイスのデータをX-grabへ転送する未来に向けた初めの一歩を踏み出すことができたという実感です。今後もSPIDERPLUSの更なる進化と共にX-grab内で扱うデータがより充実していくことを期待しています」
今後の展望
建設業において、デジタル活用による建設業の効率化は、法適用を約1年後に控えてもはや急務となりました。社会基盤づくりを担う建設業界が、デジタル技術を活用して、人でなければできないことに時間とエネルギーを割くことができるようになることは、エンドユーザーたる1人1人にとって生活基盤の向上に直結することです。
スパイダープラスは法適用への対応もさることながら、本適用事例の中でのサービス活用浸透と、他社への横展開を通じて、建設業の生産性向上に寄与すべく、建設DXサービスに取り組んでまいります。
※1 X-grabとは
大成建設が開発・運用しているデータ管理フレームワーク。大成建設グループ、協力会社などが利用可能で、ユーザの認証・サービス認可、データへのアクセス制御などを操作する機能的なAPIを備えたバックエンドシステムとしての役割を担う。社内外の数十のシステムで既に利用され、様々な業務システムのデータや図面・写真ファイル・CADのモデリングなどが業務に対して抽象化されたデータ構造に格納され、関係するプロジェクト等の条件に応じた制御のもと、アクセスして活用することが可能。
※2働き方改革関連法の適用とは
建設業界で2024年4月から適用が予定され、時間外労働は月45時間、年360時間の上限や違反の際の罰則規定が設けられる。
参考リンク:【弁護士が解説】建設業でも2024年適用開始「残業時間規制関連法改正」のポイント
SPIDERPLUSとは
現場作業従事経験にもとづくふとした疑問から開発、2011年9月より提供を開始。図面データ上にタブレットで撮影した画像やメモを紐付けし、クラウドで共有することにより、情報共有を効率的に行なうほか、検査実施に特化したオプション機能を組み合わせることにより、現場作業の省人化や省時間化、人為的ミスの削減による生産性の向上を実現します。2022年末時点で全国1,500社以上、58,000人以上によって導入されています。
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本件に関するお問い合わせ先
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